太宗イ・バンウォン

太宗イ・バンウォン 31話・32話(最終回) あらすじと感想






太宗イ・バンウォン 태종 이방원 2021年放送 KBS 1TV 全32話

第31話視聴率10.7%

daisySSさん

第31話あらすじ

世子イ・ジェを廃位する問題で家臣たちを集めたテジョン王のイ・バンウォン(チュ・ダンウク)は、「これまで度重なる過ちを犯しても許してきたが、今度ばかりは王位を継ぐ世子として相応しくないと判断。新しい王位継承者を選ぶ時がきたと思う」と語ると、世子の上書の内容を確認すると、これまで以上怒りを見せます。気に入ったヨリを王宮に連れこんだことがそれほど非難され、世子の座を追い払われるほどの出来事なのかを問い、全く反省のない姿の世子イ・ジェ。

論議が上がったその夜、禁止された行動を取る世子を発見した王は、彼を批判し始め、世子の苛立ちが爆発し、「僕は長男として生まれことも、世子になることも望んでいたわけではないです。常に非難される生活を送ってくる中、行き詰まりを感じました」と語る。

廃位された世子がどうなるか知るのかを問う王は、「王位から外された王子が生きていることはない。」と語り、廃位された後の世子の安否に関して触れます。

廃位が決まった世子イ・ジェに死刑を下すべきだとの声が上がり、テジョン王は息子の命を奪うことが出来ず、キョウギのクァンジュに流刑となり、世子イ・ジェはヤンニョン大君と称され、、、母ウォンギョン皇后(パク・ジニ)に最後の挨拶をすると、配所に向かいます。

イ・ジェが廃位となり、三男のチュンニョン大君が家族を連れて世子として東宮殿に移る。三男を心配する王妃ミン氏は、「王位は化け物で、あなたが望んでここにきたことが悲しい」と語る。

その夜、王宮を出る決意を固めた王妃はテジョン王を訪ねると、「王様になられてからは、一人でその場を守るために誰も寄せ付けませんでした。私は王宮を出ます。王様を見ると、過去の残酷な出来事が頭から離れず、将来起きることまで予想できるので、こう以上ここにいることはできません。探さないでください」と告げる。

王宮を出る前、世子嬪シム氏に、「世子に王位を譲渡することになるでしょう。ただし、すべての権力を手放すことはないため、その力を使ってシム氏家門を弾圧することになるでしょう」と、シム氏を心配する言葉を残すと王宮から去る王妃。義理の母ウォンギョン皇后の言葉に、世子嬪は不安を隠せず、、、世子のイ・ドは、必ずシム氏の家族を守ることを約束します。

1418年、ヒョリョン大君が王命に従い国璽(王の印章)を世子に渡し、その国璽(王の印章)を受け取り、朝鮮第4代王のセジョンに即位します。ウォンギョン皇后の忠告通り、すべてを世子に譲渡することのなかったテジョン王を、兵権を自分が握り、、、「しばらくの間は、父が管理します」と語ると、義理の父で領議政のシム・オンを明への使臣として派遣することを命じます。

王命に従ってミンに立ったシム・オン。

地方に派遣された官員が王に報告する文書である状啓が間違ってあげられ、背後に領議政だったシム・オンが関わっていると疑う王は、シム氏家門を調べるよう命じます。兵曹參判のカン・サンインは訳も分からず逮捕され、拷問を受ける状況となり、、、「誰の名前を出せばよいのかを言ってくれ」と状況を把握。

正当な理由もなく義理の父を疑う父に疑問をぶつけるセジョン王。その時、「すべてを自白しました」との報告を受ける上王のテジョン。「カン・サンインは直ちに処刑。明に派遣されたシム・オンを呼び戻せ」と命じるテジョン上王。

しかし、セジョン王は、「僕が王としている限り、不当な処置を受け入れるわけにはいきません」と父に背く命令を下すセジョン王。

第31話感想

長男のイ・ジェは廃位され、チュンニョン大君が即位しました!

しかし、王位を譲渡したはずの上王のテジョンは、王にとって最も重要な兵権を息子セジョン王に譲ることなく、、、、義理の父シム・オンが勢力を育てることを警戒し排除しようとするイ・バンウォンの判断に真っ向から対抗するエンディング。

今話の最後に登場する上王と王の対立シーンはセジョン王を主人公にしいた作品では頻繁に登場するもので、このドラマでも登場しました。2011年に放送された「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」で、若き頃のイ・ド役を演じるソン・ジュンギと父イ・バンウォン(ペク・ユンシク)との間でシチュエーションは違いますが、同じようなシーンが登場します。名場面としていまでも記憶に残りますが、このドラマでも登場し、テンションが上がる第31話でした。

世子から廃位されたイ・ジェが王宮を去ったあと、王妃ミン氏も王宮を去り、イ・バンウォンの側から離れることになりました。

王妃ミン氏の予言通りに、新たに王妃になったシム氏の家門をターゲットにするテジョン王の様子が描かれました。緊張するエンディングを迎え、、、果たして初めて父に背くセジョン王は、自分の意思をつらぬくことが出来るのか、最終話が楽しみ!

第32話視聴率11.5%

daisySSさん

第32話(最終回)あらすじ

テジョン王が義理の父で領議政のシム・オンをターゲットにしたことを知るセジョン王(イ・ド/キム・ミンギ)は、シム・オンを逮捕するよう命じる父を反対。「王位を諦めるとシム・オンを助けることが出来る。選択しなさい、王を辞めてまでもシム・オンをたすけるのか」と問うテジョン王。

王位を捨てることが出来ないことから、セジョン王は父の意見を受け入れるしかない。明に派遣されたシム・オンは、自分にかけられた誤解を解くために、命令通りに朝鮮に戻ります。逮捕されて義禁府で調査を受けるシム・オンはひどい拷問を受けます。無実を訴えるものの、シム・オンを殺すことが目的のため、全く彼の意見は取り入れられない。

セジョン王の妻の大妃シム氏は、「家族を守ってくださると約束されました」と涙を流します。兵曹參判のカン・サンインの嘘の自白のせいで、罪に問われたシム・オン。義理の息子のセジョン王ができることは、シム・オに罪を認めるしかないとのメッセージを送るだけ。セジョン王のメッセージに込められた意味に気づいたシム・オンはすべての罪を認めて、毒薬を飲んで死亡。

テジョン王は、「シム・オンの妻と妾とその奴隷たちを官婢とする。シム・オンの兄弟とその家屋たちは地方に流刑とする」と命じる。罪人の娘になったことで王妃シム氏の廃位を求める声が上がります。

セジョン王はシム氏を廃位することを拒否。家族が官婢に転落したことを心配する王妃シム氏の姿に、「官婢とはいっても王妃の家族だ。大丈夫だろう」と彼女を慰めますが、母を心配するシム氏。

「王は些細な感情を隠さなければならない時もある・・・」と王になることの難しさを語り、セジョン王のためにシムし家門を弾圧したことを伝えるテジョン上王。シム氏家門の勢力を排除したあと、王宮を去ったウォンギョン皇后を探すために出かけたテジョン上王。ウォンギョン皇后が滞在するお寺を見つけたテジョン上王。

これまでウォンギョン皇后を傷つけたことを謝罪し、彼にとって彼女は大切な人だったと伝えます。しかし、テジョン上王を許せないウォンギョン皇后。その後、高熱に苦しめられた末、息を引き取ります。母の死を悲しむセジョン王、、、テジョン上王は、「いつまで死を悲しむ。息子である前に一国の王だ。王としての任務を忘れるな」とセジョンを奮いたたせる。

軍事面での強化に励むセジョン王は、その後、下水道を整備するなど、より快適な生活が送られるよう、王としての仕事に励みます。

干ばつが長く続き祈雨祭をあげるのはテジョン上王。病気の体で祈雨祭をあげたことから、体調を壊したテジョン王は、1422年亡くなる。彼の死後、長い間降らなかった雨が降り始めます。

第32話(最終回)感想

イ・バンウォンが死を迎え、ドラマもエンディングを迎えました。

エンディングではイ・バンウォンの生涯を振り返るナレーションが流れ、王位への野望から弟たちを殺害し、妻だったミン氏の弟たちを全員殺すほど残酷だった王。皮肉なことに、家族を守るために立ち上がった彼が、結局は最も家族を傷つける王になったこと、そのおかげで、セジョン王が即位してからは、政治的な争いはなく、平和な朝鮮を作るためのベースを作ることに繋がりました。

高麗の滅亡からイ・ソンゲ、イ・バンウォン、そしてイ・ドへと続く朝鮮初期の様子をコンパクトに分かりやすく描いた点、退屈することなく最後まで視聴できる内容でした。

長すぎる時代劇が苦手な方や嫌いな方でも十分に楽しめると思われます。このドラマを通じて、個人的に興味を持った人物の一人が、イ・バンウォンの兄で、第2代王となったジョンジョン王の存在でした。

父イ・ソンゲと弟イ・バンウォンの間で、二人の関係改善のために努力した王。王になることを望まなかったにも拘わらず、家族の平和を保つために王になり、王宮内の平和のために仲裁役を務めた人物で、もう少し彼に関して詳しく知りたい気持ちになりました。

また、ヤンニョン大君に対するイメージも、このドラマを見た後に少し変わりました。イ・テリの演技が上手でヤンニョン大君に対する偏見もなくなりました。

イ・バンウォンを演じたキム・ヨンチョルを始め、イ・バンウォンを演じたチュ・サンウクの演技まで、時代劇はやはり発声方法や感情表現など、現代劇と比べて深みのある演技力が要求される気がします。

フュージョン時代劇やロマンス時代劇が多く放送される中、正統派時代劇が好きな視聴者にとって貴重な作品となった「太宗イ・バンウォン」は正史に基づき、これまでとは違う視点からテジョン(太宗)の生涯を描いた2022年版の最新版時代劇!

太宗イ・バンウォン 全話あらすじと感想 キャストと視聴率


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