王になった男

王になった男 15話・16話(最終回) あらすじと感想






王になった男 왕이 된 남자 全16話 2019年放送 tvN 朝鮮時代

第15話視聴率 9.472%

quetalsurinoさんより

第15話 あらすじ

書庫で二人だけの時間を過ごしていたハソン(ヨ・ジング)と王妃ユン・ソウン(イ・セヨン)は、反乱軍が王宮を向かっていることを知らされ、大妃は牢獄から逃げたシン・チスとジンピョン君と合流すると、人質になった都承旨イ・ギュ(キム・サンギョン)を利用し王を廃位させる計画。その計画を知ったイ・ギュは、反乱を計画する三人を笑い飛ばします。

伯父のシン・チスから密書を預かっていたイ・ホンの後宮ソンファダン(ソ・ユナ)は、密書を伯父に渡すべきか王に渡すべきかを天秤にかける。ハソンが入れ替わっていることに気づかないソンファダンは、これまでとは違い優しいハソンの姿に、密書を王に渡すことを決めます。しかし、密書をハソンに渡す前に何者かにより殺害され、彼女の部屋に隠してあった密書も消えてしまう。。。

反乱を起こしたジンピョン君が四大門を通過し、王宮のすぐ外に迫る中、ハソンは人質となっているイ・ギュを助けるための方法を模索します。王を守るため軍隊がハニャンに向かっていることを知ったハソンは、軍隊が到着する3日間時間を稼ぐことを計画しチャン・ムヨンを王宮に呼び戻し、準備を進めます。

一方、本物の王イ・ホンが亡くなり、代わりに広大のハソンが王を演じていることを知った大妃は、ハソンを降伏させるため、王妃ソウンの名前を挙げながらハソンを挑発します。しかし、ハソンは強い姿勢で立ち向かう。

ハソンはシン・チスとジンピョン君と、イ・ギュを含め朝参に出席するよう命じると、翌朝二人がイ・ギュを連れて正殿に集まる。あと一日もすれば将軍がひきいる軍が到着することを知ったハソンは、すべてが計画通りに進むことにホッとしながらも、ションファダンを殺害した犯人を発見できず不安な表情を浮かべます。

ソンファダンが殺害されたことで、密書を取り戻すことができず開かれることになった朝参で、イ・ギュはハソンに、何もすることなく自分を見捨てるよう伝えますが、ハソンはイ・ギュの解放を命じると、密書を手に入れていたシン・チスは、反乱を起こそうとしたのはイ・ギュだと訴え、密書の存在を明かします。明を裏切るような内容の密書の存在を王も知っていたのかと、ハソンを責め始めるシン・チスの言葉に、イ・ギュは自分の独断で行ったことだと自白した後、隣にいた兵士の刀を手に取ると、ジンピョン君を狙い撃ち。ジンピョン君はイ・ギュによって殺され、イ・ギュも命を落とすことになります。

イ・ギュが助けようするハソンを引きとめる、チャン・ムヨン。。。

第15話 感想

すべての罪を背負って命を落としたイ・ギュ!まさかの状況に唖然とさせられました。ジンピョン君の命まで奪って亡くなったイ・ギュですが、これでシン・チス対ハソンの正面対決のみ残されることになるのでしょうか。

大妃はジンピョン君を利用しただけで、シン・チスと手を結び、幼い王子を王位に挙げる計画を進めていました。王位への欲望だったのか、家族を殺された復讐だったのか、時代劇にはつきものの死。今話ではソンファダン、イ・ギュとジンピョン君を含め3人も命を落とす結果になり、最後のハソンの表情に切ない気持ちになりました。 

あと一日だけ時間稼ぎをしていたらイ・ギュが死ぬことはなかったはずだったのにと思うと、彼の死が虚しすぎて。でも、イ・ギュは応援軍がハニャンに向かっていることも、数時間後の未来も予想できなかったことを考えると、ハソンのために彼ができる精一杯だったのでしょうね。ハソンを信じてもう少し持ちこたえていたら、違う結末があったのかもしれないのに、死以外の選択は残されていなかった状況が、時代劇特有のもどかしさがあります。

ソンファダンを殺害し密書を持ち出した人物が誰なのか、最終話で明かされることになるのでしょうか。密書を王宮から持ち出すことに失敗していたらシン・チスが必ずハソンの命令に応じて朝参に姿を現すと読んだハソンの予想は正しかったです。そのための計画も順調に進められていたように見えましたが、ソンファダンが殺害され密書のシン・チスの手に渡ったことで、最終話でもハラハラする展開を迎えることになるのでしょう。

意外にも最後まで残ったのが大妃。大妃を演じるチャン・ヨンナムは「王は愛する」や朝鮮時代を舞台にしたリメイク作品「猟奇的な彼女」などの時代劇に出演していますが、現代劇などでも積極的に出演している女優。ジャンルや時代を問わず出演するどの役もはまり役ばかり。前作は現代劇「空から降る一億の星」に出演しましたが、このドラマの登場と共に、前作のイメージを全く忘れてしまうほどでした。個人的にチャン・ヨンナムが出演した作品で長く記憶に残るキャラクターは、「華麗なる誘惑」のカン・イルランの役でした。隙を見つけてはハソンを廃位させようとする大妃は、どのような最後を迎えることになるのでしょうか。もしかして、ソンファダンを殺したのは大妃??

イ・ギュの死を目のあたりにしたハソンが号泣する最後のシーンは、演技とは思えないほどの自然で、ヨ・ジングの演技は文句なし!

「推理の女王」、「ぶっ飛び、ヨンエさん!」や「町の弁護士チョ・ドゥルホ」など、韓国ドラマも現代劇ではシーズン化される作品が増えてきたので、時代劇もシーズン化されたら面白いかもと感じた初めての作品でした。

最終話を迎えるのがさみしいです。。。

第16話視聴率 10.851%

quetalsurinoさんより

第16話(最終回) あらすじ

ハソン(ヨ・ジング)のためにすべての罪を背負って死を選択した都承旨、イ・ギュ(キム・サンギョン)。しかし、ハソンは彼を罪人にすることなく、大妃に直談判し、イ・ギュの葬儀を準備させます。一方、イ・ギュの死を知ったウンシムは、悲しみに浸り。。。

反乱軍を連れ王宮に向かったシン・チスは、ハソンの罠と知らず、反乱軍とはぐれ、一人残される。シン・チスの目の前に姿を現したのは、ハソンでした。シン・チスは命拾いするため、大妃はじめ、反乱に参加した人物の名簿を渡すことを条件として提示し、許しを求めます。しかし、ハソンはシン・チスを許すことなく、斬りつけ、シン・チスは死ぬ。イ・ギュに斬られたジンピョン君は、大妃に裏切られ、一人寂しい死を迎えます。

大妃が反乱に加担したことを証明するためのハソンの計画が進められます。降伏したとこの嘘を流したハソン・・・。降伏したとの話しを聞きつけた王妃は、ハソンを訪れます。ドアの向こうに臣下たちが待ち構えているとは知らず。。。ハソンの合図と共にドアが開き、自白した大妃の罪が暴かれることになり、毒薬を飲まされ死刑になります。

人の命を奪ったことに罪悪感に落ち込むハソンを優しくなぐさめる王妃ユン・ソウン(イ・セヨン)。

1年後、

新たな税制の「大同法」が全国各地で実施され、民の生活が安定し始めたとの報告をチュ・ホゴル(イ・ギュハン)から受けたハソンは、安堵の微笑みを見せますが、ソウンはハソンを心配そうに見つめます。

しかし、ハソンとソウンの間に世継ぎがいないことから、側室を迎え入れるようすすめられると、ハソンはキソン君に譲位するつもりであることを打ち明けます。キソン君(ユン・パク)を側で観察した結果、最も次の王として相応しいと判断したハソンは、その時が来ると王宮を去る計画。ハソンの計画を聞いたソウンは、王宮の外でもハソンの側にいることを約束します。

キソン君に王位を譲ったハソンはソウンを廃妃し、王宮を去る前、チョウ内官と最後の挨拶を交わします。その後、王宮を出たハソンは、尾行されていることに気づきますが、ハソンの後を追っていたのはチャン・ムヨンでした。最後まで、ハソンの側を守ると語るムヨンに冗談を飛ばすハソン。しかし、大妃を支持していた勢力に攻撃を受け、ムヨンはハソンを守る途中に亡くなり、ハソンも意識を失います。

2年後、

王宮の外でハソンを待ち続けるソウンは、ハソンらしき人を見つけては追いますが、ハソンではなく。。。ハソンから教わった榛(はしばみ)の実を使い、願いを口ずさむと目の前にハソンの姿が現れ、ソウンは幻を見たのだと自分を言い聞かせます。でも、目の前にいるハソンは幻ではなく、本物のハソンでした。

ハソンは、ソウンへの気持ちを伝えると涙を流し、ソウンを抱きしめます。

第16話(最終回) 感想

ハソンから息を引き取るイ・ギュにおくった最後の言葉は、「忠臣」でした。

身分が低い広大のハソンを本物の王として受け入れ、自らの命を捧げてまでも守り抜ける相手だと確信したイ・ギュが死を迎えたことで、個人的にはハッピーエンド?のようで、ハッピーエンドではエンディングを迎えました。実在する王をモチーフにしていますが、架空の物語なので、ハソンが王を続け、イ・ギュがより良い世界を作るために進んでいく・・・的なエンディングでもよかった気がしました。

でも、ハソンとソウンのロマンスは幸せなエンディングを迎えましたね。ソウンは、王宮を出たハソンが攻撃を受けたものの、遺体が見つからなかったことから、2年間もハソンの帰りを待ち続ける姿さ切なくて。2年もかけてソウンのもとにたどり着いたハソンが流す涙で、何があったのかは具体的に描かれませんでしたが、多くを描くよりも効果のある涙でした。

韓国の時代劇に限らず、正統派時代劇から、歴史劇、ファンタジー歴史劇まで大好きなドラマのジャンルですが、時代劇が持つ独特な切なさやむなしさに気持ちが暗くなることがあるのは、私だけでしょうか。第15話、16話(最終話)と様々な出来事があり、ヨ・ジングとイ・セヨンの演技は最後までよかった!

2時間ほどの映画を全16話のドラマとしてリメイクすると知った時は、映画との違いやエンディングなどがすごく気になりましたが、最終話まで観終わった感想としては、エンディングを含め、ドラマの方が好きでした。明るいけど、真面目で、恋に一途、決断力もあり、行動力もある・・・権力の持つ力に飲み込まれることなく、最後までハソンらしい姿を見せたヨ・ジングの演じる若いハソンが持つ魅力が、十分に伝わったドラマでした。

個人的には、キム・サンギョンが演じるイ・ギュが好きでした。時代劇というと、しばらくはキム・サンギョン=イ・ギュ=忠臣のイメージが強く残りそうです。毎話楽しみしていただけに、ドラマが終わってしまったのが残念です。でも話が長くなり内容が緩んでしまうよりは、これくらいの余韻を残す方がいいかも。。。!

第1話から最終話まで、楽しめたドラマでした。

王になった男(韓国ドラマ) 視聴率 あらすじ キャスト 感想 相関図

 


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コメント

  • コメント (2)

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    • upanddown1225
    • 2019年 3月 01日

    最終話に期待が高まります。続きを見たい反面余韻を残したまま完結して欲しい。難しいです。
    大妃 色々な史劇で意外としぶとい存在 なんだか一人生き残りそうな。
    「イ・サン」の教訓 生きてこそすれ 処刑する名分がありながら生かしたためにその後の勢道政治に繋がります。逆に言えば恥辱に耐え生きていれば逆転のチャンスはあるということでしょうか。映画「南漢山城」抗戦か和平かの議論もそういう感じのやり取りがあり、見ごたえがありました。現代とは死生観が違いますから。人の命が塵のように軽かった時代 だからこそ生きることにも死ぬことにも意味があり、価値があったのだとー史劇が好きな理由でもあります。

    チャン・ヨンナム お初は「太陽を抱く月」(先日の好きな史劇のリストに書き忘れてしまった作品)その後「馬医」でチラッと見る位でしたが、最近は出演が多いですね。「私のオオカミ少年」のお母さん役が好きです。
    史劇を見てもうひとつ考えることが「母」 特に王の母である大妃 王にとって最大最悪の政敵は母大妃 息子が聖君になることよりわが家門の権勢の方が大事とばかりに息子に無理なことを要求し、苦しめます。そう、王のためと言いながらです。この作品のチャン・ヨンナム演じる大妃も権勢への執着の方が強いような気がします。字幕に垂簾政治(?)とあったような

    ヨ・ジング 今作はより自然体な感じがします。一言で言えば上手いとなってしまいますが、演じてる観が少ない俳優です(私的に)。特に涙のシーンはそう感じます。「ファイ」の時も子役の持つ技巧的な部分がないところが選ばれた理由と記事で読んだように記憶しています。現在~35歳までだともう少し背が高ければと思うのですが、生涯現役俳優ということで言えばいい背丈 180cmを超えたおじいちゃん さすがに現実離れしている。次回作も決まったようなので楽しみにしているところです。

    残すは1話のみ。楽しみでもあり寂しくもありのこのごろです。

    • upanddown1225
    • 2019年 3月 07日

    最終話まで楽しく読ませていただきました。

    本当に良い作品でした。切ないけどジ~ンと心が温まり、ハソンとソウンの歩む道が明るく幸多かれと願いながらのエンディングでした。ずっと続く道を歩く二人の姿を上から撮っているのが上手い!!
    >明るいけど、真面目で、恋に一途、決断力もあり、行動力もある・・・権力の持つ力に飲み込まれることなく、最後までハソンらしい姿を見せた・・・・ 映画と異なり、元々若い設定だったかもしれませんが、それを表現できるであろうヨ・ジングをキャスティングし、その期待に応えたことが成功の一因 彼の演技の子役の癖が出るという評価もありますが、癖というよりハソンを演じている時にふとした瞬間に見せる少年と青年の間の表情 気になるといえば気になるかもしれませんが、役の設定から逸脱するものでなく、さほど気になりませんでした。
    どんな時も笑いを忘れずにいるハソン これも1つのメッセージと思うようになりました。生きることが昔よりも楽になり、楽しいこともお金を出せば安易に手に入る、その反面簡単に厳しい状況に追い込まれ、自殺したりと史劇の時代とは異なる別の難しさもあります。だからこそ自らの手で笑えるようにしていくことの大切さを思い出させてくれました。

    道理を重んじる時代にそれに縛られず、処断すべきものは処断する すっきりしました。広大のハソンだったからこそ冷静に実行できたのかと。

    映画、ドラマとも私が受け取ったメッセージは「何が真実で本物かを己で判断し、大事なものを選択せよ」でした。現代だからこそ重要だと。
    ドラマではハソンは王となり、政を行いますが、務めが終われば潔く身を引くー爽快です。ソウン以外の女性を置くことを望まなかったからより王位に執着がなかったのかも。まるでエドワード8世のような。

    すべての俳優陣が役を魅力的に演じて下さったのもいいです。久々にキム・サンギョンの史劇が見られて嬉しくって。私の世宗大王様ですから。

    これだけ完成度の高い脚本作品はめったにないと思います。どうしても史劇は長編が多く、時にだれたりします。短いとラブコメを朝鮮王朝時代にしたような作品だったり(結構楽しめますが)。分類上はどうなるか難しいですが、作品性として正統派史劇(私の独断)であるこの作品は、アイドルが主演するわけでも超人気俳優がでるわけでもなく2桁の視聴率が取れたことを考えると、これから16~24話で質の高い史劇が出てくることに期待したいです。

    字幕つきでの日本放送を楽しみにしているこのごろです。

    ありがとうございました。
     

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