韓国ドラマ時代劇 あら感

恋慕 9話・10話 あらすじと感想






恋慕 れんぼ 연모  The King’s Affection 2021年放送 KBS 2TV月火 全20話 

第9話視聴率7.8%

hg@さらんさん

第9話あらすじ

フィが自分の顔に近づいて来て、その唇を重ねる。夢のようなひと時にジウンの胸は高鳴る。鳥のさえずりに意識が浮上する。ハッと目覚めた時には時間を大幅に寝過ごしていたことに気づき、講義のため飛んでいく。胸の動悸をなんとか落ち着けようと四苦八苦するジウン。そんなジウンを不思議そうに見つめるフィ。

フィから特別な礼だと言って渡された菓子に心躍るジウン。が、講侍院に戻ると輔徳を始めとして、全員が同じ菓子をもらっていたと知り、心底がっかりする。しかし、それさえも自分がどうしてそんな気持ちになるのかを理解できず、よしんば男性であるフィにときめく自分も理解できない。知人の話と偽ってジルグムとヨンジに相談したところ、ヨンジから帰って来たのは「その相手を好きなのでは?」まさか、そんなはずはない、そんなはずは…。

その夜、ジウンは再び同じ夢を見、早鐘のように打つ自分の脈に困惑する。頬は赤らみ、しきりにため息を漏らすジウンの様子を心配した輔徳が声をかける。ジウンの症状を聞いていた文学(ムナク・役職名)は、それは恋煩いだと断言する。ジウンはいたたまれずに講侍院の外に出る。すると、宮中の男たちの視線を集めながらやって来た踊り子の一人がフィに見える始末。

講侍院の書庫に閉じこもったジウンは本の隙間にフィの顔を発見して、また幻だと考える。胸に手を当ててから再び覗いて、何もないことにホッとする。が、後ろを振り向いたジウンの目の前にまたしてもフィの幻が。必死に振り払おうとする矢先、その幻が話し出す。本物のフィだった。本を探しに来たフィに何をしに来たのかと、とんちんかんな発言をしてしまい、自分は具合が悪いらしいと詫びて去る。心配そうにジウンの後姿を眺めるフィ。

兵曹判書ノ・ハクスの目に入れても痛くない一人娘ハギョン。今日は一段と可愛く着飾って、ソウンのお伴で宮中へ。ソウンがお使いに行く間に一人残ったハギョンは、初めて見る宮中の美しさに目を奪われて、あちらこちらにふらふらと花の香りに誘われて廃殿の近くまでやって来る。ところが、前から来た宮女の集団をよけようとして、あわや転ぶところを抱きとめたフィ。ハギョンはフィの美しい瞳を吸い込まれそうだと思う。フィは廃殿の扉に気づかれたくなくて早く立ち去るように告げる。

自分を助けてくれたのは世子だと気づいたハギョンは、自分は世子嬪になる運命ではないかと胸をときめかせる。一方、ハギョンら年頃の娘たちを宮中で見かけた大妃はフィのカンテク(お妃選び)を進めたいという意を示す。王はそれに難色を示し、フィも明国の使臣団の迎接が終わったばかりで民の負担をかけたくないと話すが、ギジェは王がチェヒョン大君に世子を譲りたいのではと勘ぐる。これに大妃は割って入り、カンテクは自分たち内命婦の役目と語り、実行に固い意志を見せる。王は大妃殿を出る際、ガオンの刀につけられた割れた木札がなぜか気にかかる。

ソウンはハギョンと別れた後、チャンウン君ともめることに。ため息がちに歩きながら、騒動に出くわしたジウンはチャンウン君からソウンを守る。チャンウン君はジウンがフィの教育係の分際で自分に恥をかかせたとさらに憤り、一触即発のところにやって来たウォンサン君(チャウン君の兄)。ジウンの王族への態度を叱責しながらも、実はチャンウン君の行動を諫める。自棄になって暴れるチャンウン君を背に、ジウンはソウンを家まで送り届ける。ソウンはジウンのことがさらに気になってくる。

フィは近々行われる結婚の為に覚悟を決めなくてはならない悩み深く、またチャウン君も来る時が来たと思う。チャウン君はフィに今まで心惹かれた人がいたのかを知りたがり、フィはフィとして生きて来て初めて、幼い頃に好きな人がいたことを池に落ちたエピソードとともに明かし、今もなお忘れられないと明かす。一方、眠れぬ夜を明かしたジウンは夜が明けるなり、東宮殿にやって来てフィに「一度だけ抱きしめてほしい」と願い出る。おずおずとジウンの前に踏み出したフィはそっとジウンを抱きしめてあげる。なんてことをというホン内官にフィは「好きだから。諦めなくてはならないからこそ、これくらいは許されるはず。」と。

世子嬪のカンテクが始まると知ったジウンはフィに祝福を伝える。これでいいんだとまるで自分に言い含めるように。さらに気持ちを鎮めるために水辺で釣りにふける。遅れて来たチャウン君も何か物憂げで、言葉少な。何気なく思い人について訊ねたジウンに、届かない相手であり、相手に負担をかけずに静かに自分も整理するべきだというチャウン君。かっこつけて…と茶化したジウンとじゃれ合ったチャウン君は、ジウンも宮中の池に落ちたことがあると思い出す。

ジウンはふといつも大切に持ち歩いているサイコロがないのに気づく。そう、あの廃殿でしたたかに酔った時は持っていた。思った通り、廃殿にはサイコロが一つ。もう一つを探すうちに記憶が蘇る。あの晩、あの口づけは夢でなかったことを。ジウンはその晩、フィが一人でいるところに訪ねていく。そうして、胸の内を伝えようと…。

第9話感想

フィ自らの口づけで始まった驚きの展開でしたが、夢だということで安心していたのですが、なんと夢じゃないって?! フィ自身も危険を冒してしまうほど、ジウンにドはまりしているところに世子嬪選びとな。世子嬪選び(カンテク)とは非常に大掛かりな花嫁選びなんです。

カンテク中は国中の両班の良女たちはたとえ候補に選ばれなくても結婚を禁止されました。しかも一度候補に選ばれると、世子嬪になれなくても一生誰とも結婚できないんです。世子のお手付きになった状態なので。あんまりですね。でも、実際フィが結婚できても、子供出来ませんよね?!そこはどうするんだろうか。

豆知識:内命婦(ネミョンブ)とは、王宮のトップ女性軍団のことです。正式には正五品という階級以上で統率された女性陣です。大妃、王妃、世子嬪などの正妻たちに加え、王の側室たちもこれに並びました。カンテクという行事は世子の妻を選ぶこと。最終的には選択権は王がありますが、その実施には内命婦に権限がありました。

第10話視聴率7.2%

hg@さらんさん

第10話あらすじ

あの晩、酔って眠った自分にフィが口づけたのが現実だと気づいたジウン。そして、自分の気持ちをしっかりと受け止めたジウンは「お慕いしています。」とフィに告白する。ジウンが思い出してしまったことに戸惑うが、朝鮮という国を背負った自分がウンの気持ちを受け入れられるはずもない。一方、チャウン君はフィがジウンの初恋タミと同一人物だと知る。また、偶然ジウンの告白を目撃することになり、ただ立ち尽くす。フィを男だと信じているのに、真っ直ぐに告白できるジウンが羨ましくもある。

翌朝、フィは突然三開房にいるジウンを訪ねる。ジウンは昨夜冷たく断ったフィが自分を訪ねて来た真意がわからない。一緒に汁飯を食べ、町中を冷やかして歩き、花がきれいだと笑うフィ。一緒に見世物を眺めたり、ふざけたり。フィはジウンに押されてブランコ乗りを初体験する。その輝くばかりの笑顔に目が離せないジウン。川の飛び石を渡るのに、不自由そうなフィに助けの手を差し伸べるジウン。フィの中で幼い頃の思い出がシンクロする。

突然の雨に東屋に駆け込んだ二人。ジウンは思い切ってフィの本当の用を訪ねる。フィは今までもこれからも今日のようには生きられない運命であり、妻を娶らなければならない。ジウンのおかげでただ一日でも幸せに過ごせたと言いながら、ジウンに封筒を手渡す。それは新しい職場の紹介状、つまり講侍院を離れろということ。これがジウンの告白に対する答え。

ジウンを置いて王宮に帰る雨の道。悲しくて辛い思いで歩く雨の道。その中で傘を差しだしてくれたチャウン君。その顔を見て、チャウン君の優しさに声を出して泣いてしまうフィ。チャウン君はフィがジウンに別れを告げたのを悟っていて、そして、それはチャウン君にとっても失恋であった。嗚咽をあげるフィの肩を抱きたくても抱けないつらさ。自分の部屋に戻り、贈る相手がみつからない靴と指輪が虚しい。

フィは婚礼を上げたいと王に頼む。世子としては大妃に従わざるを得ない立場を理解していたが、自分自身が未熟なうちに家族を持った王は、家族の大切さやそれを守る方法も分からず、結局失ってしまった自分の体験からフィに少しでも大人になる時間を与えたかったのだ。だが、それでも結婚を望むしかないフィ。そんなフィの為に準備した世子嬪候補に当たるよう薦める。

ヒョンソルは講武場での犯人の遺体を検証して、納得できない部分を持っていた。そんな時、犯人の同僚という男から、「肩を痛めていたので矢を打つことはできなかったはず」という証言を受ける。証言を受けて、兵士たちに弓矢の訓練を注視するうち、犯人と同じしぐさで矢を射るガオンの姿に目を止める。訓練場を出るガオンの後を追跡するヒョンソル。ガオンは宿舎に戻る途中、何者かの追跡に気づいた様子を見せる。ガオンが一旦宿舎に戻った後、マスクを着けたガオンらしき人物が出てくる。その後をヒョンソルが追う。その人物はヒョンソルを引き付け、急に走り出したかと思うと、塀を超えて兵曹官庁に飛び込み、兵士たちをなぎ倒して消える。

ガオンが王に会いに行ったと聞いたヒョンソルは大急ぎで王のいる大殿に駆けつける。今しがた部屋に入っていったガオンをけん制する目的で自分の存在を知らせる。一方、王は気になっていたガオンの刀のお守りのことを訊ね、父の遺品と答えてガオンはそのまま下がる。その後、ヒョンソルは王に兵曹官庁の事件について報告し、ガオンが怪しいことを伝える。

カンテクが正式に行われることになり、急に気を変えた王のことが気になるギジェ。大妃は国を心配してのことだろうとギジェの思惑と裏腹に期待感に胸膨らます。一方、ジウンに淡い思いを抱くソウンは心の準備ができていないとカンテクから外してほしいと兵曹判書の父に頼むが、当然受け入れられずにカンテクに参加することになる。

カンテク初日、どこからか大妃の初質問を手に入れてきたハギョンは最初の質問に正解するが、さらに質問されて答えに窮する。ソウンは気は進まなかったが、ハギョンのために助け舟を出し、その賢い答えに満足感を表す大妃。一方、ソウンの元にはフィが極秘で訪ねて来て、世子嬪になってほしいと頼まれる。答えを渋るソウンに、それでも自分も引き下がることはできないと言うフィ。王が内密で話をつけたのは吏曹判書。誰に対しても公平で法を重んじる彼の娘ならば、フィの強い味方になりえるだろうと。

帰り道でジウンと出会ったフィはソウンを訪ねたことを明かし、ジウンの転職の意思を確認する。いくつかの問答の末、ジウンはフィが自分がそばを離れることを望んでいると思い知るに至る。翌日、最後の講義の終わりに提案の答えを伝える。ジウンは元々風来坊の自分には一か所にいるのは性に合わないと、王宮を離れることをフィに伝えて去る。その後姿を涙をためて見送るフィ。ジウンの差し出した辞職書の中にはフィが美しいと言った花が一枝添えられていて…。

第10話感想

王はフィに冷たい、もしやチェヒョン大君を世子にしたいのかもしれないと散々言われてきたことでした。今回も大妃に逆らってでも、フィのカンテクを先に伸ばしたかったのは、自分が未熟だったために双子を守り切れなかったこと。結局、その末に嬪宮との間に亀裂が入り、悲しみの末に亡くしてしまったことが負い目になっていたようです。決してフィを愛していない訳ではなかったんですね。

フィが自分のように無知で愚かな傀儡の王にならないようにと、賢い娘であるソウン、穏やかではあるけれど、厳しく道を外れることを許さない吏曹判書への信頼があり、フィにとって頼もしい後ろ盾になってくれることを信じたのです。まさに親心…。

悲しくもフィは再度ジウンとの別れを体験することになり、いっそ再会しなければよかったと涙します。今回こそは決定的にジウンとお別れになってしまうのでしょうか。また、チャウン君はフィの初恋がジウンと知り、絶望を感じていますが、この先の展開が気になるところです。

 

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