恋慕 れんぼ 연모 The King’s Affection 2021年放送 KBS 2TV月火 全20話
第7話視聴率7.0%
hg@さらんさん |
第7話あらすじ
ジウンの裁きの場に現れたフィ。自分がジルグムとヨンジを別の場所に移したと王に明かした後、ジウンが両班としての品位を貶めていないこと、逆にプウォン君の指示で証人に立った二人がでたらめを言っていることを証明する。しかし、王はさらにジウンが三開房の運営を隠したと追究しようとするが、そのことは自分がすでに伝えたはずで、罪があるとするならば、自分の訴えを退けた王と大臣たちだろうとキッパリ告げる。
無罪となったジウンはソンジョに連れられたジルグムとヨンジに再会する。不本意ながらもフィに気に入られたとソンジョに認められたが、二度と悪いうわさで母親を悲しませるなと告げられる。母を思って夜遅くこっそり家の近所に様子を見に来て、ちょうどジウンの悪口を言う輩に抗議をしに行く母と遭遇する。愛息子に癒された母は一緒に暮らそうと頼んで見るが、決して無理を通しはしない。
すっかりフィの信奉者になったジウンは、フィは経書に出てくる仏のような人であると講侍院で熱弁を振るい、憧れの人に会うようにフィに接するようになる。講義をする庭の庵に向かうしな池に落ちそうになったジウンを助けたフィは、目と目が合ってわざと乱暴に扱う。その日、ジウンは一枚の感謝の文をつづり、フィの必要な時に降る雨になると誓う。ちょうど降ってきた雨を嬉しそうに眺めるジウン。フィは就寝前一人その文を大切そうに眺める。
ギジェはフィが自分のやり方で一緒に歩むと言ったとおりに、ジウンの件にけりをつけたことに一目置く。これにさらに実績を作るべきと明国の迎接をフィに任せたいと、大妃に相談を持ち掛ける。これに大妃はギジェの出過ぎたやり方に苦言を呈す。が、大妃自らの親族を勝手に要職につけていることを持ち出され、二の句の告げようがなくなる。
ヒョンソルから王の足の病がよくないと聞いたフィは、明国の迎接を任せてほしいと自ら王に願い出る。ギジェや大妃の意見が煙たい王は、過去フィの世子冊封(皇太子を世継ぎとして、中国歴代の国に認めてもらうこと)にも難意を示し、だんだんと距離を置くように。フィは真剣な面持ちで決して彼らの言うがままでなく、王の信頼を損ねることはないと約束する。
初めての迎接に張り詰めているフィに、その身を案じるチャウン君。だが、ジウンの差し入れに笑顔を滲ませるフィを見て、複雑な気分に。一方、ジウンは廃殿に植える花を採取するための鎌を買いに市場に出かけたところ、ソウンと再会する。ソウンは自分のせいで曲折に遭ったジウンにすまない気持ちで、再開する三開房の為に物品購入していたのだ。
フィとチャウン君は迎接の準備のため市場に出向き、あれこれと検討を重ねる。フィは人ごみの中にジウンを見た気がしていたが、食堂でばったり遭遇したジウンとソウンと相席することに。ジウンの女性連れに動揺したフィはつい意固地な態度を取ってしまう。そんなフィの様子を見るチャウン君はさらに不安を感じる。
明国の使臣団が朝鮮を訪れる。使臣団を出迎えたチャウン君とフィは、使臣団の重鎮・伊良部侍郎と太監を歓待する。が、同行した太監(テガム)は手元の小刀を常にいじりながら、ことごとく不機嫌な態度を見せる。一方、ギジェとソンジョはジウンを呼び、伊良部に引き合わせる。伊良部はジウンとの再会をいたく喜ぶが、大監は不服げ。席を立ったソンジョに続いた太監は内密に金の提示を受け、国境周辺の開拓について便宜を請け負う。
太監は歓迎の宴の席で道の開拓を進言するが、王からはいい返事がもらえない。宴中「貢女(朝鮮から貢物として差し出される女性)」に言及した官吏に突然顔色を変え、殴る蹴るの暴行の挙句、切り殺そうとさえする様を見せ、周囲を震撼させる。この件は法で裁くと立ち上がったフィは厳しい立場に立たされる。とっさに間に割って入ったジウンは酒を浴びせかけられ、あとでフィに余計なことをするなときつく言い渡される。
伊良部の諫めで矛を収めた太監。フィのとりなしの食膳にもケチをつけっぱなし。我慢に我慢を強いられる中で自分を侮辱する言葉に眉がつり上がり、キム尚宮の顔を見て気持ちを落ち着かせる。が、それを見咎めた太監はキム尚宮を引き倒し、髪を掴んで刀で断ち切ってしまう。あまりの乱暴狼藉に堪忍袋の緒が切れたフィは太監を追いかけ、ひっつかんで一発、さらに一発と殴りつけ…。
第7話感想
フィに助けられたジウンの浮かれっぷりはちょっと怪しい方向に向かっているような気がします(笑)ちょっと前にはフィにときめく自分に慌てていたのに、フィの行動が可愛いと思い始める始末。男性にときめいてる自分を肯定化してしまったのでしょうか?!フィもジウンをもはや追い出そうとしなくなってきましたね。
フィになる前に憧れた現王。あれからいろいろあって、嬪宮亡きあとはギジェや王の政治に口出ししてくる大妃が疎ましくて、その2人が可愛がるフィを遠ざけるようになってしまったようです。王になる前はあれほど仲良く語り合っていたのに、その存在が遠くなった意味がようやく分かりました。
明国の太監は朝鮮から連れていかれた子供の一人のようです。貢女というのは中国歴代の国々(ある時は明、ある時は朝)の属国として扱われる朝鮮を維持するために、何かと要求される無理難題の一つです。元の身分が高ければ金持ちの慰み者に、低ければ奴隷として売られたりといいことはなかったはずです。
第8話視聴率7.6%
hg@さらんさん |
第8話あらすじ
怒りのままに太監を殴りつけてしまったフィ。我に返ってその場にへたり込む。信頼を得るはずの王からはそっぽを向かれ、挫折感に打ちのめされる。ただ玉間に座り込んだままのフィの元に現れたジウン。そっとフィのそばに寄り添うと抱きしめずにいられない。「世子様は間違っていません。」その言葉に思わずこらえていた大粒の涙がぽろぽろと…。ジウンはフィの傷の手当てをしながら、宴席で冷たくした理由が自分を守るためと聞き、同じ思いの自分の気持ちをわかってほしいと頼む。
短くなってしまったキム尚宮の髪を漉いてあげながら、美しい髪だとねぎらうフィ。そんな時、太監から和解の酒を飲もうと誘いが来る。ことを荒立てたくないフィはガオンだけを伴って迎賓館に向かう。ところが、太監は明国から連れて来た最強の護衛をけしかけて、席を立つフィと後に続くガオンの後ろから襲わせる。首切り刀を振りかざした抜き打ちの攻撃にガオンはしたたかに打ちのめされる。フィが毅然とした態度で一括するも、今度はその刀がフィに向かう。とっさにガオンはをフィをかばい、背中に瀕死の重傷を負う。
寝所に担ぎ込まれたガオン。幸い出血は止まったものの傷は深く、深刻な容体に。何かつらい夢を見ているようで、ひどくうなされる。ガオンが見る夢は親しい誰かが処刑される風景。フィはそんなガオンのそばにずっと寄り添い、目を覚ざめたガオンに「守り切れなくて、すまなかった」と謝る。自分の為に誰かが傷つくことがたまらない。
騒動を聞いたチャウン君は迎賓館に向かう。太監の部屋の入り口で出くわした男。太監となにやら訳ありげな様子に訝しさを覚える。太監にこれ以上の勝手をしたら、黙っていないと釘を差し、ジウンと共に太監の背景を洗うことにする。一方、太監が予定の二倍の貢物を要求してきたと王に聞き、直談判に向かったフィ。その言動から大監は朝鮮に何らかの恨みを抱いていると確信して、理由を調べ始める。
ジウンは夜遅く迎賓館を出た大監を追って行き、黒ずくめの集団に襲われる。剣術の心得のあるジウンだが、多勢に無勢であわやの危機に陥る。そこに飛び出して行ったフィと二人、必死の攻防を繰り広げる。しかし、やはり敵の多さに劣勢を強いられたその時、官軍を率いたチャウン君が駆けつける。2人は素早く身を隠し、黒ずくめの集団は兵に追われて散り散りになる。フィはジウンがあちこちにけがをしているのを見て、本気で心配する。
慌てふためき迎賓館に戻った大監の前に現れたチャウン君。断固とした態度で迎賓館を官軍の支配下に置き、太監の秘密倉庫を探る。チャウン君とジウンの動きを知ったフィは2人の作戦に合流。太監と会った怪しい男を探すことに。ジウンは賭場に潜入して男を捕えたが、再び太監の手下と乱闘になり流血してしまう。再び危機に追い込まれたジウンを矢を放って救ったフィ。後を任されたガオンは見事な立ちさばきで先日の借りを返す。
フィはチャウン君らの働きにより入手した貢物の出納帳を太監の目の前に見せつけ、要求された物品を渡せない旨伝える。屈辱感に震える太監は、さらにあの男が全てをフィに話したと知る。遠い昔、明国にはした金で売られ、そのつらい道中に彼女は太監に自分の小刀を与えて勇気づけた。彼女が後宮となった今も2人の絆は生きるためにかけがえのないもの。さらにそのことであろうことか、彼女の父に脅されていた。それを知ってなお明かさないのはなぜ。フィは太監が見知らぬ土地で生き抜くつらさ、その支えの彼女との愛を理解したうえで、秘密は守ると約束。それほどの恨みを抱くに至る思いをさせたことを心から謝る。
明国の使臣団は中国へと帰りゆき、無事に大役を終えたフィ主催の慰労会が開かれる。チャウン君、ジウンそして、ガオンもねぎらいの杯を受ける。ガオンの心にフィを守るに足る理由が生まれたのか、今までと何かが違って見える。重責から解放されて、信頼できる仲間たちの中で楽しそうに笑うフィ。フィに近づきたくてもガオンに遮られっぱなしのジウンは寂しく泥酔してしまう。
フィが酔いを醒ましがてら夜の散策中にどこからともなく飛んできたホタル。煌めく光を放つホタルはフィをどこかに誘っているかのよう。ホタルに導かれるままに、廃殿に続く扉を開く。荒れ果てていた廃殿はすっかり整えられ、池は美しく澄み、花々が咲き乱れていた。目を見張ってその景色を楽しむフィに声をかけたのはジウン。お開きの後、一人になったジウンはフィの笑顔が浮かんで寝るに寝付けずにここにいたのだ。ジウンはタミと自分しか知らない場所にフィが訪れたことに驚く。
ジウンに太監をそのまま返した理由を問われたフィは、自分の意思で自由に生きられない2人があまりに切なかったと明かす。そして、自分のことのように切なげなフィの横顔を不思議そうに眺めていたジウンは、突然フィの頬に唇を寄せて…。
第8話感想
わー、ありえません!!! たとえジウンが酔っていたとはいえ、首切られても文句言えないレベルの事態ですよ、これは。2人がだんだん心を許し合って来たとはいえ…。冒頭ではフィを抱きしめてしまうし、チャウン君はそれを見てしまってる。20話中のまだ8話。この状況がこんなに早くやって来ていいのでしょうか。先行き心配です。
フィが当時の朝鮮について、太監に心から詫びたことに、太監の心の中の恨みが少し減ったのかなと感じました。それにしても、キム尚宮の髪を切ったり、フィを襲ったりという行動は本国でも物議を醸したようです。たとえフィクションだというのがわかっていても、歴史素材を扱うのにはかなり注意深くなる必要があるようです。
それはさておき、見れば見るほどフィ役のパク・ウンビンの演技はすごいと思います。馬術や弓術、剣術などの立ち回りもうまいし、ちゃんと世子に見えますよ。声も高くないので男でも通じそう。この演技力を評価されたようで、次回作「変な弁護士ウ・ヨンウ」が決まっています。楽しみですね。