恋慕

恋慕 5話・6話 あらすじと感想






恋慕 れんぼ 연모  The King’s Affection 2021年放送 KBS 2TV月火 全20話 

第5話視聴率5.7%

hg@さらんさん

第5話あらすじ

フィは顔を近づけて笠ひもを結ぶジウンのどこを見ていいのかわからなくなる。高鳴る胸の音が聞こえてしまいそうな距離。わずかな時間のはずなのに、永遠に感じるほど。どれくらい経っただろうか。笠を買って戻って来たチャウン君が血相を変えて飛んでくる。「誰だ、貴様!」その剣幕にたじろぐフィとジウン。チャウン君は相手がジウンと知って落ち着きを取り戻す。チャウン君はなぜそんなにも取り乱すのか…。

チャウン君とジウンが親友だと知ったフィは、チャウン君に対して面目が丸つぶれで、顔から火が出そうになる。王宮に帰ると「私には必要ない。」と指輪を返すフィ。黙って受け取るチャウン君。東宮殿に戻ったフィはジウンの貸してくれた笠を見て、ついさっきの出来事を思い浮かべてうっすらとほほ笑む。そんなフィの頬が赤らんでいるのに気付いたキム尚宮は熱があるのかと心配する。

チャウン君は遠い昔のことを思い出していた。幼い頃のことだ。フィを驚かそうと子猫を連れて東宮殿に忍び込んだが、人の気配に思わず衣裳部屋に隠れた。落馬したというフィのけがを心配するどころか、みっともないと非難して帰るギジェ。その後の嬪宮とフィの秘密の会話を聞いたうえ、着替えを盗み見て全てを知ってしまう。あれから、何年経っただろう。フィから返された指輪をそっと引き出しにしまい込む。

翌日の講義で笠を返されたジウンの一言一言に怒ったように返事をしてしまうフィ。ジウンは本を読むのに集中し始めたフィの長いまつ毛や紅潮した頬、すらりとした指に目が行く。その美しさに思わず見とれてしまい、フィの不審な視線を受けあたふたする。夜半に牢に立ち寄ったジウンは「フィがあの時の宮女に見えた」と言って、ジルグムの失笑を買う。

ソウンはジウンとした約束を果たすために三開房を訪ねる。ヨンジを脅かしたことを謝罪をするためだ。ところが、三開房は荒らされて人っ子一人いない。すぐさま屋敷に取って帰り、父である兵曹判書ノ・ハクスから三開房はソクチョによって壊されたらしいと聞く。ソウンはハクスにヨンジの行方を探してほしいと頼み込む。

散歩をしていたフィは、タミだった頃に双子の兄と初めて会った場所に通りかかる。青空の中で美しい花々が咲き乱れるまばゆい光景。一瞬あの頃に戻っていたフィに向かって真っすぐに飛んでくる鞠。とっさに動けずにいたフィをかばうガオン。怖い顔をしたフィの前でひれ伏して謝る少年内官たちをかばうのは、そこに居合わせたジウン。ジウンは子供たちと一緒に蹴鞠をして遊び始める。

ジウンは一度女性に見えてしまったフィを正視ができず、目を合わせないように盗み見てを繰り返す。そのうち、じっとしていられなくなり、立ってあちこち歩き出したかと思うと、朗読中に急にフィに接近し、読み飛ばした部分を指摘したりする。フィは急な接近に焦って、汗をかいた体で近寄るなと叱る。ジウンの一言で気分を害したフィはジウンを王宮の隅々まで点検し始める。

王は視察中に王宮内がバタバタしているのに気づく。王について歩いていたヒョンソルはふと不審者に気づいて、その後を追いかける。相手はすばやくて追っても追っても追いつけず、とうとう巻かれたところで、フィの一行とまみえる。挨拶をして王の元に戻ろうとしたヒョンソルの目に止まったガオンの汚れた靴。そう、さっき泥水の中に足を突っ込んだ不審者は自分と同様に、靴を泥で汚したはず。ヒョンソルは密かにガオンを調べ始める。

講侍院では書籍はきちんと整理されておらず、昼寝しているものまでいるありさまにあきれるフィ。世子の教育機関としてなっていない。次は医務所、スラッカン(調理場)など、次々回っては苦言を呈す。ジウンは冷たいフィにもっと王宮の人々を信じてほしいというが、人の心が一番怖くて信じられないフィ。ジウンはそれでは人がついてこないと話す。人を近づけないためにそうしているフィの気持ちも知らずに…。ジウンの言葉が頭に引っかかっていたフィは女官たちを休ませる。

入浴をしようと浴室に入ったフィがおかしな香りに気づいたのと、ガオンが浴室に飛び込んできたのはほぼ同時だった。ガオンが浴室の垂れ布をバッサリと刀で切り裂くと、見知らぬ女が下着姿で悲鳴を上げた。チャンウン君の仕業だった。フィに秘密があるように思えてしょうがないチャンウン君はフィの浴室に女性を欲する香を焚き、女を抱かせようとしたのだ。

大妃にきつく叱られたチャンウン君は仕方なしにフィに謝罪をする。が、それは全く謝罪に値しない態度だったが、乗り込んできたギジェの剣幕に早々に退散する。反省もなく鼻歌交じりで歩くチャンウン君を風のように現れて突然痛めつけたチャウン君。「また世子をからかったら、私が遊んで差し上げます。」と…。

第5話感想

チャンウン君は素行の悪い叔父さんで大妃(フィの祖母)の甥、チャウン君は王の亡くなった兄の息子でイケメンの従兄です。チャウン君には後から出てくる実兄ウォンサン君もいます。フィの義理の弟はチェヒョン大君。嬪宮の父であり、外祖父であるハン・ギジェはホンサン君。現・中殿の父はチャン・チョングンはプウォン君。このような「○○君」というのは、王室の姻戚であることを表しています。爵位のような物で、王宮内ではこの呼び名で呼ばれます。

チャンウン君とチャウン君は似ているので、ちょっとややこしいでしょうか。名前は似ているのにやることは正反対ですね。チャンウン君のせいでフィは何度も危機に陥ってしまいます。ほんとに嫌な奴です。反対にチャウン君はほんとにいい人!と思ったら、フィが女性だと知っているなんて!びっくりしましたが、どおりでと納得いってしまいます。フィに関して、すっごく優しくて気遣いがあると思ってましたよね!ジウンとフィはもうお互いを意識し始めて萌え萌えですね~♥

第6話視聴率5.5%

hg@さらんさん

第6話あらすじ

眠っていたフィは突然起き上がり、ジウンを押し倒してその首を絞める。ジウンの訴えで我に返ったフィは、ふらふらと倒れるように棚にぶつかる。その勢いで花瓶がぐらついた。ジウンはとっさにフィの体を抱き寄せ、同時に花瓶は落下して粉々に飛び散る。その衝撃よりもジウンと目と目が合ったその一瞬の感情の揺らぎに動揺するフィ。

フィはジウンから逃れるように、輔徳の待つ講侍院に向かう。輔徳の講義を受けながら、心はしきりに今しがたの出来事に向かう。講侍院に戻って来たジウンは輔徳と向かい合うフィを見て、胸が高鳴る。なぜ、どうして。ふいにフィの視線がジウンをとらえ、時が止まったかのように見つめ合う。輔徳の声でハッとして動揺し、執務室に本を取りに行こうとする。輔徳は代わりにジウンに取ってくるように命じる。

ジウンが当の本を探していると、見覚えのある筆写本を見つける。遠い昔、タミに贈ったものなのに、なぜこれがフィの手元にあるのか。フィは本に気づいて飛んできたけれど、時すでに遅し。ジウンからタミを知っているのかと質問攻めにされるが、しらを切り通す。強引に断ち切ってその場を逃れたが、ジウンを傷つけたようで気が滅入る。ジウンはチャウン君に切ない気持ちを打ち明けるうち、チャウン君に片思いの女性がいると知る。

ソウンは父である吏曹判書の口利きで漢城府(ハンソンブ・都庁のような役所)に出向き、三開房の医員に合わせてもらう。ジウンだとばかり思っていたのに、連れて来られたのは別の男(ジルグム)! 驚きとともに、三開房の使用人と気づく。

フィは宮女の出入りの記録簿を取り寄せ、タミと記されている名前に郷愁を覚える。嬪宮が記録させたというそれにはタミが病で王宮を出たという偽りが記されていた。それをジウンに見せ、タミは王宮を出た後に亡くなったらしいという話を伝える。「初恋でした。自分を変えてくれた子でした。」と悲しむジウン。

タミの件はこれで納得させられたと思う一方で、結局葬り去られた本当の自分が切ない。そんな時いつも、フィは一人もの思いにふけれる丘に行く。ホン内官から聞いて訪れたチャウン君はいつもの優しい笑顔でフィの口に菓子を一つ差し入れる。食べてみたいとつぶやいたフィの言葉を覚えていて、わざわざ菓子を持って来てくれる。そんなチャウン君の何気ない優しさがフィの気持ちを癒してくれる。

ジウンはタミと過ごした廃堂に足を踏み入れ、思い出を振り返る。笑って過ごしたあの頃の自分を追いかける。長い歳月放置され、荒れに荒れた廃堂。その池の中に咲く一輪の睡蓮を発見したジウン。急に腕まくりをして廃堂の掃除を始める。蜘蛛の巣を取り払い、床を拭き、散らばった瓦礫を片付ける。汗水垂らしてすっかりきれいにした後、庭に花を植えようと思いつく。

花の苗を入手してウキウキと廃堂の向かう途中、フィが剣術のけいこをしているところに通りかかる。ひらりと身を躍らせ、華麗な身のこなし、冴える剣さばき。ジウンはその光景にすっかり目を奪われる。一手を終えたフィがジウンに話しかけたその時、とんでもない知らせが舞い込む。なんと吏曹判書がジウンの罷免を王に進言したという。

朝廷では吏曹判書がジウンは三開房の医員であることを明らかにし、王はギジェがジウンを推薦したことから説明を求める。ギジェは事実を認めた上で優秀な人材であることを強調するが、吏曹判書は王や世子を欺いたことが問題だと場は紛糾する。中殿は常日頃は融通の利かない吏曹判書が思いがけない機会をくれたと喜び、チェヒョン大君を世子にするため、プウォン君と共にギジェと世子の失墜を企む。

ジウンの件はかなり深刻な状況だと知ったフィ。心配な気持ちを持ちながらも、ホン内官はソクチョも罰せられる良い機会と言い、キム尚宮もジウンがソクチョの息子であることを忘れてはいけないと念を押すのにもっともだと思う。そんな中、ジウンは切羽詰まってフィを頼って来たのを冷たく突き放し、チャウン君の懇願にも耳を貸そうとしない。

ギジェはソクチョを呼び、なぜ使用人たちを殺さなかったかと責め、事の後始末をきちんとつけるよう促す。ソクチョはジウンを生かすために、漢城府を夜襲しジルグムとヨンジを連れ出して亡き者にしようとするが、ジウンが立ち塞がる。力ではかなわず自分に剣を向けてまで止めようとしたが、結局閉じ込められてしまう。

ジルグムとヨンジは山中に連れていかれ、あわや殺される瞬間。フィと護衛武士たちがソクチョらを取り囲んで2人を奪う。ことを知ったギジェはフィを部屋で待ち受ける。「世子が間違っている。自分の行く道はフィの行くべき道、従わなければ可愛い孫であっても許さない。」と。

王がジウンの罪を裁く時が来た。プウォン君は中殿の指示通り、ジウンの罪状を強調する証人を集め、王の前で証言させる。不利な証言を全て認めるジウン。王はジウンに罷免のうえ流刑を宣告し、ジルグムたちにも刑を科すと告げる。ジウンは2人が漢城府から連れ出されたことを伝え、場は騒然とする。そして、フィが現れると「その件は私が説明します。」と王の前に進み出て…。

第6話感想

ジウンは三開房での収益を孤児たちを支援するために使っていたと言います。それはどうしてか。昔むかし、タミと端午のまつりに出かけた時のこと。夜には蓮の花をかたどった灯篭に願いを書いて、川に流す風習がありますが、タミは助けられない身の上だから「孤児たちが健康でいられるように」と願いました。それを聞いたジウンは先に書いたお願いを「孤児たちを助けてあげられる人になりたい」と変えたのです。タミの本当に優しい心に感動したんですね。本当は「願長身高」(身長が高くなりますように)と書いていました(;’∀’)

フィはジウンがそういう気持ちで三開房を運営していたこと、ソクチョがまた殺人を犯すことでジウンがさらに苦しむのがつらかったのかなぁ。ジルグムとヨンジを助けたことでギジェに逆らうことになってしまい、これからの展開も恐ろしいです。しかしそれでも、フィには正々堂々としていてほしいと思ってやみません。

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