●2017.5.12 作品感想追加
百済の王 クンチョゴワン(近肖古王) 근초고왕 全60話 |
2010年放送 百済時代 |
平均視聴率 10.5% 最高視聴率12.9% |
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あらすじ :プヨグ(後の近肖古王)は、百済第11代のピリュ王と第2王妃チン妃の間に生まれた第4王子。予知夢により王となる気質を持って生まれたと啓示されたが、チン氏勢力がプヨグを擁立し、第1王妃ヘ妃の後ろ盾であるへ氏勢力と対立することで国力が弱まるのを憂慮した父王の判断で幼い頃に王宮から追い出され塩商人として育った。そんな境遇ながらも逞しく成長したプヨグだったが、ある日偶然、敵国である高句麗のサユ王に矢を射るという功績をあげてしまう。しかし、父王のピリュには余計なことをしたと叱責され、再び王宮から追放されるのだった…。
追放されたプヨグは遼西(現在の中国・山東半島)に辿り着くが、そこで扶余(プヨ:朱蒙が生まれたとされる国)再興を切望する扶余王の末裔・ウィ・ビラン、ウィ・ホンナン兄妹に出会う。
一方、かつてプヨグと結婚を誓ったプヨファ姫は百済の王座を狙う父親プヨジュンの手によって高句麗のサユ王に差し出され――…。 |
キャスト:
カム・ウソン プ・ヨグ、クンチョゴワン(近肖古王)11代王 百済第13代王、プ・ヨテの四男
キム・ジス プ・ヨファ プ・ヨグの第1王妃、プ・ヨジュンの娘
イ・ジフン ヘ・ゴン プ・ヨジュンの側近、百済の達率 ヘ・ニョンの息子
ハン・ジョンス ポックゴム(モンナグンジャ) プ・ヨグの護衛 主君の側を離れない忠僕で武芸の達人
アン・ジェモ チン・スン プ・ヨグの従弟、側近
カン・ソンジン パユン プ・ヨグの護衛、幼なじみ ヨムボの息子。パク・ゴニル セッコビ(プ・ヨグス) ブ・ヨグとブ・ヨファの息子
ハム・ウンジョン チン・アイ チン・ゴドの娘、プ・ヨグンの許婚
キュリ プ・ヨジン プ・ヨグとウィ・ホンナンの娘、サ・ギの妻
オ・スンユン プ・ヨグン プ・ヨグとウィ・ホンナンの息子イ・ジョンウォン サユ(斯由) 高句麗第16代王、故國原王
ユン・スンウォン プ・ヨテ、比流王(ピリュワン) プ・ヨグの父、百済第11代王
ハン・ジンヒ プ・ヨジュン、契王(ケワン) プ・ヨファの父、百済第12代王
ソ・インソク フッカン公サフル プ・ヨグの祖父、プ・ヨテの父
チェ・ミョンギル ヘ・ソスル プ・ヨテの第1王妃
キム・ドヨン チン・サハ プ・ヨグの母、プ・ヨテの第2王妃 |
スタッフ:[脚本]チョン・ソンヒ[演出]ユン・チャンボム、キム・ヨンジョ |
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韓流時代劇がお好きならご存知の方も多い、「朱蒙(チュモン)」から後の時代、百済の第13代王、近肖古王(クンチョゴワン)の一代記です。
「朱蒙(チュモン)」が全80回でかなり見ごたえのある超大作でしたが、「近肖古王(クンチョゴワン)」は全60回。大河ドラマよりやや長めで、やはり見ごたえある大作になっています。ちょうど時代も朱蒙から約380年後、朱蒙の子孫達が築いた百済の物語なので、まるで続編の歴史ドラマを見るように楽しめて、韓国の歴史の流れにもちょっと詳しくなれます。
実は日本史に初めて登場する朝鮮王がこの近肖古王で、日本とも関係の深い王様だったのですね。奈良に伝わる不思議な刀剣、七支刀と漢字を伝えた朝鮮王として日本書紀に伝えられているようです。ドラマの中でも七支刀が外交上の重要なアイテムとして出てくるあたりは、見ていて歴史の謎説きを見るような面白さがありました。
主演は「恋愛時代」「メディカルセンター」でもおなじみのカム・ウソンで、主人公、ヨグの若い時代からの苦悩を良く演じていると思いますが、個人的には因縁のライバル、高句麗王、サユを演じたイ・ジョンウォンが印象的でした。何といっても183cmの長身で玉座に君臨する姿は圧倒的で、憎々しいライバル役を演じ切っています。歴史上のサユ王は苦難の多い名君だったらしいので、ちょっと描かれ方が気の毒な気もしますが、登場人物としてはゆるぎない存在感でした。
ヒロインのキム・ジスは落ち着いた風貌なのですが、物語のもう一つの軸となるロミオとジュリエット的な恋のヒロインとしては、ちょっと華やかさ不足な感じが寂しいです。
ロケが少なめなようで、壮大な歴史ドラマの映像を期待すると期待外れかも知れません。むしろ宮殿内の密室で展開する歴史といった場面が多いです。予算の関係かな?と思ってしまう背景のはめ込みシーンが多いのは、百済という時代の選択がとても面白いだけに、映像的に残念な感がありました。
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