仮面の王 イ・ソン(君主~仮面の主人~) 군주 – 가면의 주인 全20話 (※オリジナルは35分の全40話)
第19話 あらすじ
2人の王に朝廷は騒然とし、どちらが本物か証明しろと迫る。本物が先に証明すると名乗り上げ、幼い頃、刑判との間にあった出来事を語る。すると刑判は当時、下賜された物を今でも持っていると語る。続いて偽者が先日の出来事を語ると刑判は王が贈り物として使った物だと答える。
幼い頃の逸話を語った本物に形勢が傾きかけると、どこからか殿下のクビの後ろには3つのホクロがあるという声が上がり確かめることになる。そんなやりとりを割って入った大司憲が、王には幼い頃、ケガをして腕に十字の傷痕があると語り、当時、その場に居合わせた兵判もそれを知っていると同調する。本物は自ら腕を見せるが、偽者は無礼だと言って拒否する。するとテホが現れ、仮面を外せと言う。幼い頃から仮面を着けていて、誰も顔を知らないという声が上がるが、テホは本物は分からなくても偽者は分かると譲らず……。
teikokuさんより |
第19話 感想
どうなることかと息を呑んで見てしまいました。最後の最後、大妃が世子イ・ソンをあそこまで信頼し従ったのは意外でした。また土壇場で裏切るのでは?とハラハラしましたが、「母だからわかる」と大妃が母親としてイ・ソンを容認する発言をした時には、イ・ソンの言葉が通じたのだと思えて、見ていて嬉しかった。ここへきて、やっと大妃も人としての優しさを取り戻したようで感動しました。これも、イ・ソンが誠意をもって大妃と向き合ったから、その思いが通じたのだと思います。
そして、カウンがイ・ソンのために胎壺を探し出したことにも感動しました。なんとしてもイ・ソンを救いたいという、カウンの強い思いが運を呼び寄せたのだと思います。イ・ソンへの深い愛はファグンだけではない、カウンも同じです。カウンも波乱の日々を生きてきただけのことはあります。もうお嬢様ではありません。
ちょっと滑稽だったのは、韓国ドラマにありがちですが重臣だった辺首会員達のみっともない姿。この期に及んでまだ抵抗しようとするなんて。器が小さいというか、本当に情けない。こんな人達が中心となってイソンを奉っていたかと思えば、長くは続かないのも納得できます。当のイソンまで、あの往生際の悪さ。でも、見ていて可哀想になってきます。自分がイソンと同様な状況になったら、最後まで悪あがきしてしまうかも。
引きずられるようにしてその場から連れ去られたイソンでしたが、そんな中でもカウンに目を向けていました。やはりカウンの前では誇れる自分でいたかったようです。でも、あんな状況でカウンに目を向けたところもまた、哀れさを引き立たせるようで切ないです。
想定外の方向へ向かったはずなのに、テモクはそこも見据えていたかと思うと腹立たしいです。テモクはイ・ソンの人となりを知り尽くしている。またイ・ソンがその通りにせざるを得ないところが悔しい。
コンのファグンへの深い愛が切ないです。コンの行動には、ベースにファグンがいるのがわかるから見ていて辛い。コンとファグンは本当によく似ています。愛する人の幸せだけを考えて、全てを捧げられる。コンがファグンの最期は幸せそうだった。と言ったことに驚かされました。それまで、ファグンは可哀想だと思っていましたが、そんな見方もあるのか。と知らされ、改めてコンのファグンへの愛情の深さを認識させられた気がします。
ウジェは解毒剤の処方を知っていたのですね。それにしても、テモクの知らないところで見つけ出していたなんて、やはりウジェもテモクの息子です。頼りないようでしたが、切れる部分も持ち合わせていました。でも、ウジェがイ・ソンに解毒剤の交換として提示した条件とは何なのでしょう。ウジェの条件が息子としてのテモクへの愛情で、その愛がテモクに伝わりテモクの壁を壊してくれると良いのですが…。
ファグンの犠牲を讃えるためにも、不安の芽が残らない、100%前向きなラストに期待します。
第20話(最終回) あらすじ
ケシ畑が燃えてしまい一刻も早く解毒薬を作らなければならない状況で、ウボたちはどうしても作り方が分からずにいた。そこへコンに説得されたウジェが現れ、解毒薬の作り方を教える。門外不出の秘方を教えた理由を聞くと、ウジェは王と取引したと答える。
一方、テホは揚水庁の水運び人を集め、自分たちの生活が向上したのはテモクのお陰だ、王はそんなテモクを捕らえようと血眼になっていると不安をあおる。さらには王が揚水庁を潰して生活の糧を奪おうとしていると追い打ちをかける。水運び人たちが光化門に集まり、反対派を組織しようとしている話は瞬く間に王の耳に入る。しかし、王はなぜ水運び人たちがテモクの味方をするのか理解できずにいると、ムハが状況を伝える。王は以前テモクに言われた言葉を思い出し……。
teikokuさんより |
第20話(最終回) 感想
王となったイ・ソンがカウンを王妃として迎える。この日、この時を待ち望んていたハズなのに、手放しで喜べません。複雑な気分です。でも、これがラストではなく通過点なのだと思うと、このような結果も悪くないのではないかと思えてきます。イ・ソンが言ったように、テモクの存在があったからこそ今がある。カウンの父のこと、ファグンのこと、イソンのことをいつまでも忘れないイ・ソンなら、もうあのような負の歴史を繰り返すことはないだろうと信じられます。そう考えるとポジティブなラストなので、これはこれでヨシとします。
カウンが自ら毒をあおり、命がけで解毒剤を証明しようとした行動には驚きました。いくら解毒剤の効果を確信しているからとは言え、あまりに無謀。スゴかったです。あそこでは、毒に犯されているイソンか大妃が最初に解毒剤を飲むのではないかと想像していましたが、意外な展開でした。カウンがあのような行動に出たのは、イ・ソンの窮地を救いたいという一途な想いがあったからこそ成せたのだと思います。これがカウンの愛。ファグン同様に、すさまじいです。
結局、イソンもファグンのように純愛を貫き、カウンのために命をかけました。ファグンのことがあったので、イソンがとった行動を目の当たりにしてもファグンの時のようなショックはありませんでした。イソンも、大好きなカウンのため、友イ・ソンのために命をかけられたのだから本望だったと思います。ただ、少し複雑だったのは、カウンを助けるためにイソンは刀を手にしたのに救えなかったことです。賤民がゆえに武術の心得はなく、結局切られるハメになってしまいました。あのシーンは、イソンが賤民だということを思い知らされたようで悲しかったです。
テモクが選んだラストは、いかにもテモクらしかったと思います。歪んだ方向に進んでしまいましたが、ある意味テモクも政治の犠牲者でした。テモクは、愛を持っていたはずなのに、愛を信じられない悲しい人生でしたが、最期に息子の愛を感じられたのは救いだったのでは。辺首会では一番存在が薄かったウジェが一番真っ当だった。皮肉です。
化け物テモクを作ってしまったのは政治でした。そして、その悪政に気がついたイ・ソンですが、そうまでされなければ正すことができなかったのかと思うと、失ったものがあまりにも多すぎます。たくさんの犠牲のもとに、自ら選んで着いた王座です。イ・ソンなら、みんなが納得する世の中を作ってくれると思います。
仮面の王 イ・ソン(君主~仮面の主人~) 視聴率 あらすじ キャスト 感想 相関図 |